伯宮幸明氏『百姓レボリューション』読了
縁あって
伯宮幸明(たかみやさちあき)さん、『百姓レボリューション』という本の存在を知った。
そして、昨年9月、ひょんなところで伯宮さんにお会いすることができた。
ふと、彼の著作をすべて手元に置きたいと思って、つい先日注文した。
そして今日、不意に空き時間ができたので、
『百姓レボリューション』を開いたら、一気に読み終えてしまった。
東日本大震災を経験し、
これからの世の中の行く末を切り拓こうとする者にとって、
一筋の光を照らしてくれる、貴重な書物である。
この本の終盤で、「滋賀」の役割も示唆されている。
私はその一節に眼を通したあと、不覚にも眼から涙がこぼれた。
これが、3.11の前の2月に発行されていたこと、
そして、著者の伯宮さんが、今、滋賀の古民家に住んでおられることに
驚くとともに、なぜか深い納得を覚える。
#伯宮さんのブログ「伯宮幸明 ロハスピ・コラム」はこちら
http://ameblo.jp/column-takamiya
彼のHPにあるあらすじを転載しておこう。
小説『百姓レボリューション』粗筋
2012年末 東京湾を震源地とする大地震が関東を直撃する。
東京23区、横浜、千葉の沿岸部は震度7、
多摩、埼玉などの周辺地域は震度6となり、東京はほぼ壊滅状態。
主人公の新村ケンは国立市に住んでいて、震度6の揺れを経験する。
電気、水道、ガスがすべてストップし、お店からは食料がなくなる。
被害が大きすぎ、復旧には数ヶ月以上かかることが判明する。
その間物資が一切入ってこないことを悟り、ケンたちは東京を脱出する。
一方、栃木県の里山に住む小野寺隆は、こうした事態が来ることを予測し、
5年前から自給自足型のエコビレッジを建設していた。
百姓ビレッジと呼ばれるそのコミュニティでは、
有機農法と自然農をベースにした食の自給が行われ、
薪、太陽光、バイオマスなどによるエネルギーの自給も進められていた。
震災後、国は財政破綻し、経済も崩壊する。
すべての生産活動が停止し、人々は自給しなければ生きていけなくなる。
多くの避難民が百姓ビレッジを目指し、ケンたちもそこにたどり着く。
食とエネルギーの自給だけでなく、服や道具などの生産活動も必要になり、
百姓ビレッジではプロジェクトチームが組織される。
一日の半分は全員が農に従事し、残りの時間を各プロジェクトチームに分かれて
作業をするという形態が生まれる。
コミュニティがスムーズに機能するためには人間関係も重要で、
意思決定、会議の仕方、メンバー同士のコミュニケーションなどにおける
新しいシステムも確立されていく。
芸術やメディアのあり方も変わり、
コミュニティ内で行われる小規模でローカルな新しいシステムができあがっていく。
こうして、あらゆる分野で新しいシステムが創り出されていくのだが、
百姓ビレッジはひとつ大きな問題を抱えている。
定員200人のところに500人が押し寄せたため、半分以上を追い返さなければならないのだ。
× × ×
ちなみ主人公のケンは、若者でなく、青年を息子にもつシニア世代の方。
なお、この本は、一般書店では販売されてなく、
伯宮さんのHPから直接注文すれば入手できます。
その他の本やCDもすべて私の手元にあります。
これから興味ある方とともに読み進めていけたらなあと思っています。
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