みなさま、暖かな日差しから春の訪れを感じるこの頃、
いかがお過ごしでしょうか。
先週の土日、岐阜・加子母のもりのいえに行って、
春分の日から一年が始まる「地球暦」について学んできました。
古民家くらし体験や学びあいの会の場で興味がある方々と
シェアできたらと思っています。
#暦はこちらから入手できます。
http://www.heliostera.com/
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さて、今回みなさんにご紹介したいのは、
はしかけさんから教えていただいた「エンザロ村のかまど」の話です。
Sさんの許可を得て、メールを転載します。
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中藤さま
昨日、八日市の図書館へ「子どもの本の力を考えるフォーラム」に行ってきました。
フリーの編集者で翻訳家で、”アフリカ子どもの本プロジェクト”という活動に関わる
さくまゆみこ さんの「エンザロ村のかまど」から図書館へ という話を聞きに。
ケニアのエンザロ村で、子どもの死亡率を下げるために何を 普及させていったと思います?
”かまど”だったのです。目からうろこ でした。(エンザロジコというそうです。)
工房にあるような 三つ口のかまど。煮炊きのほかに、水を煮沸できるように作られたかまど。
水を、煮沸して使うようになり こどもの死亡率が劇的に改善したそうです、(1/7人から1/135人に)
このかまど作りを普及させていったのは、岸田さんという遠野出身の女性。
かまどの次は、”わらぞうり” をバナナの木の繊維で作り、
助産師さんが感染症にかかることを予防するために。
なんかおもしろそう、と大人だけでなく子どももつくりだし・・。
エンザロ村にできた図書館には、
子どもたちの手仕事のわらぞうり(パティパティというそうですが)が壁面に
誇らしくかざっていました。
わらぞうりを、先日、野間さんに我々 習ったとこではありませんか。
日本の遠野から、ケニアのエンザロ村へ そして周辺の村へ
かまどがわらぞうりが広がっていく。
なんと先人の知恵・技は、豊かなんだろう!と。(赤字・中藤)
家族に喋り、たまたま会った友人に喋り、まだ足りないので、
あなたにメールしたという顛末でした。
S.N
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日本の伝統的な暮らしぶりは、
くらしの技として、かなり高度なものに洗練されています。
こうした逸話を知ると、改めて、そうだなあと思い知らされます。
身の回りのあらゆるものに気配りし、
万物をうまく活かして、すべてが力を発揮して調和するような、
そうしたくらしの意識・技を、
われわれは、今、改めて学び、これからに活かしていくことが
生き残るための自然の流れであり一番の近道なんだろうと
痛感しています。
2/22、旧大津公会堂での「今、ここにある未来」という講演会で、
サティシュ・クマールさんは、
「太陽は、すべての人々を照らしてくれる。
雨水は、すべての人々に降り注いでくれる。
お金や権力がなくてもすべての人に。」
「種は、木となり、花を咲かせるパワーをもっている。
このパワーを、すべての人は持っている。」
と語りました。
もりのいえでは、それに気づき、暮らしを変える覚悟をした若者と
出会いました。
「近江昔くらし倶楽部」の場で、
こうした事実を共有し、想いを出し合い、つなぎあえたらと思っています。