2024年01月03日

中学生もかわいいね~! 2006年02月02日21:10

実は、今週火曜から仕事休んでます。(息子2がインフルエンザ!)
それで、妙な時間にmixiにアクセスしまくってたりします。
(仕事さぼってるわけではありません、念のため)

この時間にと、
マイミクさまより(勝手に)頂戴したお題について書きためたり
(「伝説の男(たち)」とか「人に歴史あり」とか「火の下は、源泉かけながし温泉」とか...)、
それ以外にもシリアスものも一つ書き上げたりしたのですが、
なぜか、アップする気が起きず......

*******************

今日は、神戸の中学1年生200名を昔のくらしコーナーで対応するという仕事があったので、その時間だけ仕事に行ってました。
(あ、息子は連れ合いに任せてね)

やっぱり、子どもたちの前では、私は活き活きするね~。

昭和30年代の県内のある農家を移築した昔のくらし展示コーナーで、中学1年生100名が1時間交代で2回、やってくるので、その相手をするのが、私の役目。

このお家には水道がない。
水は近くの川から屋外の洗い場に水路で引いてきたものを使う。
この洗い場から飲み水を汲み、ここで洗面をし、野菜を洗って切る。

「滋賀県の人たちは琵琶湖の水を飲んでいる」というのは思い込み。
わざわざ琵琶湖に流れ下った水を汲み上げて飲むのは大変なこと。
多くの県民は、いまだに琵琶湖へ入る前の川の水や地下水を飲んでいる。
この展示のお家も、水神さんがまつられた岩から流れてきた水が引かれ、洗い物をしたあとの水路ではコイが飼われ、流れた野菜クズなどが食べられたあと、さらにシモへ流れていく。
(えっと、ほんとうに展示室の中に水が流れ、コイが生きているのです。
博物館にあるまじき展示です)

こうした水道のないころの暮らしが、この展示のテーマ。昭和39年5月10日午前10時、5人家族のこのTさん宅の様子を忠実に再現している。

来る中学生に「こんにちは」とあいさつすると、いい笑顔が返ってくる。ほんとうに、みんな、いい子たちだ。
「いったいこの人なに?」という顔をする子も何人かいたけど、みんな驚くほど素直に私に心を開いてくれる。「せんせい」とか「おばちゃん」とかいろいろ呼ばれたけど、「あ~、それはなあ」と私が話し始めると、みな目を輝かせながら耳を傾けてくれる。子どもたちの心に、魂に届いているのが感じられる。

「あ、おばちゃん、待って。今聞いたことノートに書いときたい」
「ええねん、忘れてもええねん。今な『あ、すごいこと発見した』ってわくわくしたやろ」
「うん」
「そのときに脳みそのしわが増えて刻まれてるわ。それでええ」

.....こんな指導者、許されるやろか。

かまどの横にあるちゃぶ台で10回くらい大家族の食卓ごっこをやった。
「は~い、おなか減った子~。ごはんにするで。集まりや」
「はい、みんな座って、自分のおわん準備して」
「はい、おつゆつぐで。今日はそのへんで取ったしじみの味噌汁やからね」
「こら、太郎(←勝手に名前をつける)、ちゃんと座りなさい。はいはい、ごはんのときに喧嘩しない」
「はい、おかあさん(←付きそいの先生)もそんなとこ、立ってないで、ちゃんと座って」
「みんな、揃ったね。はい、じゃあ手を合わせて『いただきます』」
「はい、食べ終わったら、お茶入れたるさかい、そのおつけものでお椀のまわりを洗って。つけもの食べて、お茶飲んで。はい、お椀乾いたら、自分のところへしまって。洗いもんする水、もったいないでしょ。それでいいの」

いやあ、さすがに200名、2時間はなかなかハードであった。
細かく目配りしながら、できるだけたくさんの子どもたちに声をかけて、関わって。魂がさわいだ2時間だった。

そして、やっぱり、こういう校外学習のとき、ひときわ活き活きしている子は、学校不適応の子どもたちなのである。
あとで、担任の先生にそっと耳打ちされる。
「あいつらはねえ、学校に来れない子たちなんですよ。でも、今日はいい顔してますねえ」

この部分は学校ではできない、博物館が担うことのできる役割だと再確認した。

*********

月曜、県庁のある部署に行って、私の思いを担当者に誠意をもって説明してきた。
その返事が翌日、メールできていた。今日、職場で見た。
NGであった。
致し方ないとは思うが、一瞬、凹んで、次への道を模索しはじめた。

そのあと、子どもたちと交わり、パワーをもらった。
仕切り直して、私のできることを、こつこつとやろう!と素直に思えた。

************

で、明日もお休みです。
息子の熱はほぼおさまりつつあるけど、熱が下がって2日たたないと登園許可書はもらえない。まあ、この機会に視力回復のための立体視の修得でもしようかな...と。



^^^^^^^^^^^^^^^^^^
コメント こもりはる2006年02月02日 21:48
素敵な日記を読ませていただきました。
一度もお会いした事のない にゃかてぃさんですが、
にゃかてぃさんの暖かさや温もりや、深い愛情を感じられました(^^)
素晴らしいお仕事をされているのですね。

県庁とのやり取りの事はよくわかりませんが、
きっと最善の道が切り拓かれると思います。
出来る事をこつこつと・・大切な事ですよね。
うん、私も頑張ろう!元気をもらいました。ありがとう。

息子さんたちインフルエンザ可哀想でしたね。
お熱も下がってきたとの事。
お母さんも、お疲れが出ませんように、ゆっくりお子さんたちと休んでくださいね☆

コメント おね2006年02月02日 22:02
インフルエンザはこちらでも大流行してます…
どうぞお大事に(-人-)

>.....こんな指導者、許されるやろか。

私的には、ばりばりおっけーです☆
そして、20年くらい後の同窓会なんかで
「そういえばあの時、博物館に行ったよねぇ」
なんて話になるのです^^

にゃかてぃさんのパワー爆裂しているところが
目に浮かぶようです。
すっごく輝いている感じがします☆
私も今度、是非見学させてくださいませ^^

引率現場より…
最近、社会見学系のイベントは、必ず
「帰ったら作文を書くので、メモをとるように!」と
言う人が多いです。
…「総合的な学習」で評価しないといけないから。

評価されると思うから、子どもたちも素直に見ることができない。
メモを取ることが第一になってしまって、
せっかく良いものを見ても心に残らないことが多いのです。
ぶっちゃけて言えば、
素直な感動をどうやって評価しろというのか!と思いますよ。

その評価の枠からはみ出してしまったのが
学校不適応の子じゃないかな、と私は感じています。

どんな子も、まるごと包み込んでしまう
大いなる母のような強さを
にゃかてぃさんから感じました^^
私もまた頑張りまっす☆

いいお話を、ありがとうございますm(__)m

コメント ひややん2006年02月02日 22:10
インフルエンザ、大変ですね。
早く良くなるといいですね。

昭和30年の暮らし展示、見てみたいです。
楽しそう!
生きていく上で大切なことは、ほとんど学校では学べないんじゃないかと思います。
教育はすごく大切なことです。実践されていて、すごいと思います。

県庁のことは、やっぱり難しいのでしょうね。
私も、世の中が少しでもいい方向に行って欲しいと思っているのですが、全然行動には出せません。
少しづつでも行動を起こされているにゃかてぃさん、本当に尊敬してしまいます。

コメント 2006年02月02日 23:04
きらきらしたにゃかてぃさんの笑顔、子供達とのやりとりが目に浮かぶようです。

どんな子も、元来一人一人はとても素直でいい子なのだと思います。普段はそれが何らかの原因で隠れているだけで…。それを引き出すにゃかてぃさんはすごいです!

それにしても、その展示はどんななんでしょうか。私も見学してにゃかてぃさんの授業を受けたくなりました。博物館の中に鯉を飼うって、どうしているんだろう…

お子さん、どうぞお大事に。にゃかてぃさんも、お体無理なさらずに^^

コメント クマ@園長2006年02月03日 01:37
是非参加したいな~と思ってしまいました(もちろん生徒で)

以前に、私の勤務地の近くの小学校の社会科見学のお手伝いをした事がありました。
いろ~んな子供がいて、大変でしたけど、終わった後が
とってもすがすがしかったのを覚えています。
お子さんのインフルエンザ早く良くなりますように^^

コメント 2006年02月03日 10:10
うお~、いっぱいコメントきてる。それも心に響くコメントが!
じ~ん。ありがとう、ありがとう。うれしいもんやねえ。

おかげさまで息子は、熱が下がり、さっそく家中引っかき回してやんちゃ放題が始まっています。おー、のー。うれしい、悲鳴。

>はる☆るさま
ありがとうございま~す。
はい、こういうときは我ながら素敵な仕事をしていると思います。
こんな素敵な仕事ができる職場なのに....と周りを見渡すと、ちょっぴり悲しくなるんだけど。
う~む、瞑想して、マスターシンボルかぶせまくって、「展示室を楽しくする会」をもりあげて、仲間と一緒に、わくわく楽しい博物館にしていくのが目標です。

>おねさま
お~、期待どおりの反応に、言葉がございません。
「.....こんな指導者、許されるやろか。」はおねさんへの問いかけでした。20年後の同窓会かあ。そうだよね~。教育は短期決戦じゃないよね~。
でも短期で成果をだし、評価をしなくてはならない学校現場での苦悩、お察しいたします。
ともに、がんばりましょー。

>ひややんさま、さきさま、アヌトッシュさま
博物館、ぜひ、きて~。案内しますので。

ちなみに、2月25日(土)の10時~「指導者のための博物館講座」ってのを開いて、この昔のくらし展示コーナーを含む、見どころをこってりとお教えします。4月の第2.4土曜にもやります。
あと、質問コーナーの日(博物館のインターネットページで予定を掲載)には図書室のカウンターに一日座って、来館者の対応をしています。
ご都合がつけば、どうぞこれらの日にお越しくださいませ。

あ、そういえば、離れで瞑想会をやる日にオプションでやってもいいですね。ちゃぶ台でおままごと、絶対やりましょうね。

おっと、洗濯物ができた。干さなきゃということで失礼!

コメント 蜷川 8,Sakura。 衛門2006年02月03日 21:53
>ええねん、忘れてもええねん。
>そのときに脳みそのしわが増えて刻まれてるわ。それでええ

なんかぐっと来ちゃいました…。
そんでその子達は、おねさんも書いてるけど、
なんかの拍子にふとそれを思い出して、
懐かしい思い出に浸るとです。
想像したら、なんて素敵なシーンなんでしょ。

お子しゃんの熱、下がって良かったですね~(^^*)


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