2024年01月03日

学芸員は黄色のナマズ 2006年03月24日07:27

先日、同僚の学芸員(京都の占い師を紹介してくれた人)が、
「私たち学芸はね~、黄色のナマズといっしょなのよ。黄色であることが大切で、色を塗ってでも黄色に見せなくちゃならないのよ。そのナマズがどんなに傷付いて弱っていても、黄色でありさえすればいい。」
と、語るのを聞いて、ストンと納得した。

先月、琵琶湖で捕れた黄色いビワコオオナマズ(公式見解では「黄色」で「金色」ではない。公立施設らしい謙虚さ)が、博物館で展示された。
ビワコオオナマズのあとふつうのナマズも捕れ、地元のNHKで生放送されるわ、全国ニュース、新聞でも取り上げられるわ、これだけで昨年度比で数千人の来館者増を記録した。

はい、そうなんです。
学芸員は、この黄色いナマズと同じ扱われ方をされてきたんだな~。

国際的なジャーナルに1年に1本論文を発表して、とにかく書いた論文の本数が問われ、博士号を取るために仕事をさぼることが公式に許される。
日常的にどんな研究活動をやっているかとか、その研究が博物館活動にどう支え、いかに社会に貢献しようとしているか....なんてことは全く問われない。

はい、外の皮だけ見て、黄色に見えるかどうかだけ評価されるのです。
それを真に受けて10年間経過すると、今の状態になるんですね。

せっかく、異分野の研究者が一つの施設に集まっているのに、互いの研究を理解して、新しい研究にチャレンジしようという雰囲気はない。
互いに交流しようという雰囲気もない。
成果(論文)を求められるから、結果がでそうなことを自分たちだけで研究する。

私は、こんなのおかしいと思って、3年前から「私は新種のナマズだ」と主張してきたわけです。「自分の生き方の問題だから、ここの学芸員(黄色いナマズ)としてふさわしくなければくびにしてください」とまで、館長の前で言ったこともある。

でも、確実に追い風が吹こうとしているのを感じる。

周りと対立することが少なくなってきた。
対立する人への愛がわき上がってくることもある。
自分が変わることで周りも変わる。
過去は変えられないが、未来は変えることができる。

これは、自分自身の問題。前世からのカルマだから。
私は、決して黄色のふりすることなく、常にチャレンジして周りの人々と交わりながら変容するナマズである。
....最後には、博物館を飛び出す黄金のナマズになるかもね。


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コメント おね2006年03月28日 01:21
かっこいい♪<博物館を飛び出す黄金のナマズ
外側が黄金なだけじゃなく、
にゃかてぃさんは内側から美しいゴールドの叡智が
輝いている、素敵な黄金のナマズになりそう^^
美しい光をありがとうございます☆

ある意味、私の仕事も「黄色いナマズ」なところはあります。
教員評価制度なんてのが北海道にも導入されそうな勢い。
「黄色くないナマズは、黄色になるまで塗ってもらいます」
ってな感じがするので(なんちゅう表現だ)なんだかなーと。
まあ、まだ入ってきてないので、今は今できることを
ばりばりやっていこうと思っています。

コメント ようちゃん2006年03月28日 18:21
やっぱり、そおかあ。世の中なんでこうなるかねえ。
でも、こういう社会の流れも「鏡」だからね。

こんなときだからこそ、真に大切なことをこつこつと探して、淡々と光を当てていこう。
権威に対して萎縮したり反発したりすることなく。
また、その大切さを誇大に吹聴することなく。
(←この二つ、ロイヤルブルーね)


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