2024年01月03日
熱意ある若者 2006年06月08日06:56
京都の占い師のおっちゃんに「いろんな人の面倒を見る月」だと言われた6月が始まった。そういわれると、ここのところ、ふだん面倒をみない人の世話を焼く日々が続いている。
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体験学習でいつもお世話になっている博物館の若い女の子。
7月に「青花で染め物をしよう」というプログラムをいっしょにやることになっている。
アオバナはツユクサの特別変異種で、花びらがツユクサより4倍以上大きい。その花びらの汁は、水にぬれると色が消えることから、友禅染めの下絵描きに使われた。花びらの汁を美濃紙に塗って乾かした青花紙は、草津の特産物であった。
そこで、友禅染めを体験してみようと、先日、若い女の子とはたおり探検隊のおばちゃんたちと京都に行ってきた。体験してみた結論としては「友禅染めなんて、1時間半の体験学習ではとても扱いきれないので、深くふれないことにしよう」という後ろ向きなものだったが、まあ、何でもやってみないと結論は出せないので、やってみてすっきりした。
烏丸御池から体験を終えて帰ろうとしたとき、ふと、若い女の子に占い師のおっちゃんの話をした。「いってみたい」と即答された。ほんとに行ってしまおうかなと足が向きかけた。が、体験学習に必要な材料の買い出しがあったので、それが終わってから行こうかと言っていたら、買い物に手間取り時間がなくなった。
その後、帰り二人になって、お茶をのんだ。そのときに「来年、教員採用試験を受けようと思っている」という話を聞いた。
”それは彼女の能力を生かせるすてきなことだ”と心の底から思った。
彼女は博物館で展示を案内する係もやりながら、ボランティアで体験学習プログラムに携わっている。子どもを扱い、伝える技術を日々、磨いている。彼女以外にも、国内外の大学でこうした教育を専門に勉強して実践しようとし、実際に、うちの学芸員よりもよっぽど質の高い体験学習を行っている若者がたくさんいる。
しかし、現代の日本社会において、彼女たちの能力を発揮でき、それに見合う給料をもらえる仕事はほとんどない。そこで、私はこういう人材を集めて、体験学習プログラムを提供するビジネスを起こそうと考えていた。
(これは自分の今の使命ではないことに気づかされ、今は、こんなこと考えず、博物館でやれることをやろうと思っている)
社会的な需要はある。子どもたちは、学校から放りだされ、地域からも放りだされ、家の中に閉じ込められるか、塾に押し込められ、無為に時間をすごしている。こうした子どもたちの目を輝かせて、これからの社会を切り拓いていく熱意と技を伝えることは、今、求められていることだし、将来を明るく照らす大切なことだと確信している。
で、彼女が学校現場で働くとすれば、彼女が博物館で培った体験学習のノウハウも生かせるし、学校と博物館をつないでくれる人材にもなってもらえるし......と妄想がふくらんだ。
来年、教員採用試験を受けるという彼女に
「え、来年、試験受けるの?今年の試験は?」と突っ込む。
「準備もできてないので、来年にしようかと思ってるんですけど。」
「まだ、今年の試験の申し込みって、間に合うんじゃないの?だめもとで受けてみたら。別に申し込んでいやなら試験受けなきゃいいんだし」
「そうですね~。調べてみます」
調べてみたら、ほとんど締切終わってるんだけど、滋賀県とか京都とか今週、来週が締切のところもある!!!
おお~、間に合えばいいな。
私は心から応援しているからね~。7月はいいプログラムやろうね~。>彼女
ちなみに、この「青花を使って染め物をしよう」は、
7月の第2.4土曜の13時半~、某博物館の離れ(工房)で行います。
申し込み不要。13時~受付、先着30名参加できますので、
興味のある方は、ぜひ、お越しくださいませ。
--------------
あれ、プログラムの宣伝になっちゃった。失礼。
^^^^^^^^^^^^^^^^^^
コメント ごりせん2006年06月08日 07:55
その彼女に伝えてください。準備なんていつまでたっても出来ないものなのです。まずは挑戦です。元教員からの一言です。
体験学習プログラムのアイディア面白いですね。現職中はそんなことばかりやっていたので、立ち上げの時にはアドバイスは出来るとおもいますよ。今、子ども達に一番必要なことだと思います。
コメント ようちゃん2006年06月10日 00:52
>ごりせんさま
コメントありがとうございます。先日、彼女に会った時に聞いたら、
実家の県の採用試験の書類を取り寄せたとのことでした。
「まずは挑戦」も伝えておきます!
ビジネスの立ち上げは当面ありません。
今はその時期でなく、今の職場で奮闘することが自分の使命であることに気付かされたので、学芸員としてがんばります。
また、お会いした時にじっくりお話したいです。
.......えっと、みなさまへ
ごりせんさまは、長年、小学校教員として、一風変わった総合的な学習の企画をたて実践してこられた方で、児童文学の作家でもあります。
(私の連れ合いの叔父様なのでございます)
ブログやmixiの日記に描かれる、若者のように人生に真剣に取り組んでいるさまには、いつも励まされています。(もちろん、人生の大先輩ならではの含蓄深い文章が心に響くことも数多くあります)
興味のある方は、ぜひ、ごりせんさまを訪ねてみてくださいませ。
(って、こんなところに書いては、誰も読まないか.....。)
おね2006年06月10日 05:41
そういえば、以前、ある「昔すごく有名だったロックミュージシャン」の方が
学校にイベントをしに来てくれまして、
「ギターをやってて、確かな結論をひとつだけ得た。
『ギターは弾かなきゃ音が出ない』ってこと」
と、おっしゃってました。
(それをエレキ弾きながら言うから微妙にカッコよかった(笑))
そのときは「ち、なんだよ、ネタかい」なんて
ろくでもない感想を持っていた不埒な若手@おねでしたが、
今思うとそれはすごくすごく深い真理の一端。
やってみないことには、始まらないということですよね。
失敗を怖れていては始めることすらできないし、
初めて挑戦することなんて失敗してなんぼ。
経験がないことで失敗するのは当たり前。
(これは、教育実習生の日誌に書いた文でもあったり)
若い彼女には、そのくらいの気持ちでぶつかってほしい…
と、現役教員は思うのでした。
※北海道を受けられる場合は、来年お待ちしております。
(願書の締め切り、先週でしたm(__)m)
その前に受かっちゃうような気もするけど^^
で、さきほど、ごりせんさまのところを訪問させていただきました。
ああ~いいなぁ…
あんな風に、恩師と教え子がSNSの世界で繋がっていて
理想中の理想のような世界でした。
文章もすっごく読みやすいし面白いし。
(読みやすくて面白い文章は、なかなか書けないものです)
…って、こっちに書いてしまいましたが(汗)
またお伺いさせていただきますね。
ありがとうございましたm(__)m >ごりせんさま
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体験学習でいつもお世話になっている博物館の若い女の子。
7月に「青花で染め物をしよう」というプログラムをいっしょにやることになっている。
アオバナはツユクサの特別変異種で、花びらがツユクサより4倍以上大きい。その花びらの汁は、水にぬれると色が消えることから、友禅染めの下絵描きに使われた。花びらの汁を美濃紙に塗って乾かした青花紙は、草津の特産物であった。
そこで、友禅染めを体験してみようと、先日、若い女の子とはたおり探検隊のおばちゃんたちと京都に行ってきた。体験してみた結論としては「友禅染めなんて、1時間半の体験学習ではとても扱いきれないので、深くふれないことにしよう」という後ろ向きなものだったが、まあ、何でもやってみないと結論は出せないので、やってみてすっきりした。
烏丸御池から体験を終えて帰ろうとしたとき、ふと、若い女の子に占い師のおっちゃんの話をした。「いってみたい」と即答された。ほんとに行ってしまおうかなと足が向きかけた。が、体験学習に必要な材料の買い出しがあったので、それが終わってから行こうかと言っていたら、買い物に手間取り時間がなくなった。
その後、帰り二人になって、お茶をのんだ。そのときに「来年、教員採用試験を受けようと思っている」という話を聞いた。
”それは彼女の能力を生かせるすてきなことだ”と心の底から思った。
彼女は博物館で展示を案内する係もやりながら、ボランティアで体験学習プログラムに携わっている。子どもを扱い、伝える技術を日々、磨いている。彼女以外にも、国内外の大学でこうした教育を専門に勉強して実践しようとし、実際に、うちの学芸員よりもよっぽど質の高い体験学習を行っている若者がたくさんいる。
しかし、現代の日本社会において、彼女たちの能力を発揮でき、それに見合う給料をもらえる仕事はほとんどない。そこで、私はこういう人材を集めて、体験学習プログラムを提供するビジネスを起こそうと考えていた。
(これは自分の今の使命ではないことに気づかされ、今は、こんなこと考えず、博物館でやれることをやろうと思っている)
社会的な需要はある。子どもたちは、学校から放りだされ、地域からも放りだされ、家の中に閉じ込められるか、塾に押し込められ、無為に時間をすごしている。こうした子どもたちの目を輝かせて、これからの社会を切り拓いていく熱意と技を伝えることは、今、求められていることだし、将来を明るく照らす大切なことだと確信している。
で、彼女が学校現場で働くとすれば、彼女が博物館で培った体験学習のノウハウも生かせるし、学校と博物館をつないでくれる人材にもなってもらえるし......と妄想がふくらんだ。
来年、教員採用試験を受けるという彼女に
「え、来年、試験受けるの?今年の試験は?」と突っ込む。
「準備もできてないので、来年にしようかと思ってるんですけど。」
「まだ、今年の試験の申し込みって、間に合うんじゃないの?だめもとで受けてみたら。別に申し込んでいやなら試験受けなきゃいいんだし」
「そうですね~。調べてみます」
調べてみたら、ほとんど締切終わってるんだけど、滋賀県とか京都とか今週、来週が締切のところもある!!!
おお~、間に合えばいいな。
私は心から応援しているからね~。7月はいいプログラムやろうね~。>彼女
ちなみに、この「青花を使って染め物をしよう」は、
7月の第2.4土曜の13時半~、某博物館の離れ(工房)で行います。
申し込み不要。13時~受付、先着30名参加できますので、
興味のある方は、ぜひ、お越しくださいませ。
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あれ、プログラムの宣伝になっちゃった。失礼。
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コメント ごりせん2006年06月08日 07:55
その彼女に伝えてください。準備なんていつまでたっても出来ないものなのです。まずは挑戦です。元教員からの一言です。
体験学習プログラムのアイディア面白いですね。現職中はそんなことばかりやっていたので、立ち上げの時にはアドバイスは出来るとおもいますよ。今、子ども達に一番必要なことだと思います。
コメント ようちゃん2006年06月10日 00:52
>ごりせんさま
コメントありがとうございます。先日、彼女に会った時に聞いたら、
実家の県の採用試験の書類を取り寄せたとのことでした。
「まずは挑戦」も伝えておきます!
ビジネスの立ち上げは当面ありません。
今はその時期でなく、今の職場で奮闘することが自分の使命であることに気付かされたので、学芸員としてがんばります。
また、お会いした時にじっくりお話したいです。
.......えっと、みなさまへ
ごりせんさまは、長年、小学校教員として、一風変わった総合的な学習の企画をたて実践してこられた方で、児童文学の作家でもあります。
(私の連れ合いの叔父様なのでございます)
ブログやmixiの日記に描かれる、若者のように人生に真剣に取り組んでいるさまには、いつも励まされています。(もちろん、人生の大先輩ならではの含蓄深い文章が心に響くことも数多くあります)
興味のある方は、ぜひ、ごりせんさまを訪ねてみてくださいませ。
(って、こんなところに書いては、誰も読まないか.....。)
おね2006年06月10日 05:41
そういえば、以前、ある「昔すごく有名だったロックミュージシャン」の方が
学校にイベントをしに来てくれまして、
「ギターをやってて、確かな結論をひとつだけ得た。
『ギターは弾かなきゃ音が出ない』ってこと」
と、おっしゃってました。
(それをエレキ弾きながら言うから微妙にカッコよかった(笑))
そのときは「ち、なんだよ、ネタかい」なんて
ろくでもない感想を持っていた不埒な若手@おねでしたが、
今思うとそれはすごくすごく深い真理の一端。
やってみないことには、始まらないということですよね。
失敗を怖れていては始めることすらできないし、
初めて挑戦することなんて失敗してなんぼ。
経験がないことで失敗するのは当たり前。
(これは、教育実習生の日誌に書いた文でもあったり)
若い彼女には、そのくらいの気持ちでぶつかってほしい…
と、現役教員は思うのでした。
※北海道を受けられる場合は、来年お待ちしております。
(願書の締め切り、先週でしたm(__)m)
その前に受かっちゃうような気もするけど^^
で、さきほど、ごりせんさまのところを訪問させていただきました。
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理想中の理想のような世界でした。
文章もすっごく読みやすいし面白いし。
(読みやすくて面白い文章は、なかなか書けないものです)
…って、こっちに書いてしまいましたが(汗)
またお伺いさせていただきますね。
ありがとうございましたm(__)m >ごりせんさま
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Posted by なかてぃヨーコ at 15:10│Comments(0)
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