この広告は365日以上更新がないブログに表示されます。  

Posted by 滋賀咲くブログ at

2017年02月04日

二年前の今日、草津市のお蔵作業日記(4)

日記(3)はこちら

<2015年2月7日 8:16のfacebook投稿より>

みなさん、おはようございます。

昨晩は、どうにも気持ちのやり場がなくなり、
気がついたら、朝でした。

いまも、どう、みなさんにお伝えしてよいものか・・・。

提案のボールを投げて「返事待ち」だったわけですが、
昨晩、「否」という返事がきました。

このボールを投げて、ダメだったら諦めよう
と思ってたのですが、実際に「否」という文字を目にしたら、
やはり、諦めきれない自分がいました。

私は、草津市の
あの「立派な小屋」(大正期の木組の小屋(二間半×九間・二階建))
を残したい。

移築のための解体工事の手はずは「奇跡的に」整いました。
お力・お心を集めてくださったみなさんのおかげです。

でも、更地になったあとの建築計画もあるわけで、
この9日間の工事期間の確保が難しい。

家主さんも、解体業者さんも、
「古いものは一切要らない」というお考えの方で、

古材も刻んで産廃

いまの日本では、あちこちで当たり前に起きていることです。

私は、自分が正しい、相手が間違っているとは思いません。
私の考えが大事だと認めるのと同じように、
相手の考えも大事だと認めます。

あの家族思いのやさしい家主さん、
私の話を最後まで聞いてくれた解体業者さん、
みんな愛情いっぱいのすてきなオトコの方です。

いまのこの便利な世の中ができたのは、
こんなすてきなオトコの力の賜物なのです。

それもすべて受け容れた上で、いまの自分に何ができるか。

・・・最後まで諦めないでいよう、と思います。

でも、自分でどうにかしようとせず、
しばらく手放してみます。

自分の中のイライラや心地よさを感じつくすことに集中します。
  

Posted by なかてぃヨーコ at 11:47Comments(0)リアル作業日記

2017年02月04日

二年前の今日、草津市のお蔵作業日記(3)

日記(2)はこちら

<2015年2月5日 20:55のfacebook投稿より>

今日はいろんな感情が出てきて揺れ揺れな一日でした。

草津市のお蔵、業者さんとの打ち合わせの結果ですが、
朝からいろいろあった、現時点での結論としては、
「返事待ち」の状況です。
諸事情から、詳しい話ができなくてごめんなさいね。

いま、みなさんにお伝えできることは、
2/14までに、中の民具類を片付けるということで、
2/7の午前中、2/13と2/14に作業させていただくことは
決定・・・ということくらいです。

取り壊しになる建物以外の小屋も一通り見せて頂き、

長持(10本ほど)、ござ(汚れ有・大量)、火鉢(大小あり)、
和船の櫓(古)、木製はしご、シャベル・踏み鋤(たくさん)、
木箱、木の杭・棒、マルチをかけるための竹の支柱(大量)、
乳母車(籐製)、木の蓋付き物入、漬物桶(木製・プラ製、大小)、
食器棚、子ども用ロッカー、電気こたつ、三つ折サマーベッド(古)、
ベビーカーなどが、取りに来ていただければお分けできます。

まだ未確認のエリアもあるので、片づけ作業中、
お宝発見ということもあるかもしれません。

2/7午前中は、取り壊さない小屋の二階のものを下ろして、
全貌を確認します。
お宝発見したい方、民具持ち帰りたい方、
お力を貸していただけると大変ありがたいです。

今後も、最新の情報は、
facebookとブログでお知らせしますね!

× × ×

今日の感情揺れ揺れの一幕、少しだけ語らせてください。

午前中の打ち合わせでは、
業者さんも大工さんもみんな前向きに話し合った結果、
立派な古材も刻むしかない・・・という結論に達したのですが、

一人でお昼ごはんを前に、
どうしようもなく悲しくなって、涙が出てきて、
お店の奥さんが(状況は全くご存じないのになぜか)
「諦めるのはいつでもできるよ」と声をかけてくださり、
気を取り直し、わずかな望みを託して、業者さんに電話。

撃沈したのですが、
現場に戻って、お蔵・モノとの恍惚のまぐあいのひと時を過ごし、
帰り際、やはり諦めきれなくて、
関係の方々に面会行脚することに。

あのお蔵の、輝ける未来が、勝手に妄想されて、
それがもしも実現できたら、どんなに素晴らしいことだろうと、
にやにや頬がゆるんで仕方ないのです。

なんのこっちゃ、わからない説明しかできなくてごめんなさい。

とりあえず、現時点では、その夢が完全に消えてはいないのです。

1/21に解体のお話を聞いてから、ここまで来れたのも奇跡です。
でも、ここで終わりたくないです。

みなさんと一緒に夢を紡いでいきたいです。
  

Posted by なかてぃヨーコ at 11:38Comments(0)リアル作業日記

2017年02月04日

二年前の今日、草津市のお蔵作業日記(2)

<2015年2月4日 19:10のfacebook投稿より>

草津市の「お蔵」から、帰ってきました~!

今日は、湖東からお子さん連れのおかあさんと、
守山で回想法ボランティアをされている方(5年ぶりの再会)が
来られ、見学に加えて、農具置き場の片付けを行いました。
お疲れさま&ありがとうございました!

今日も、おばあちゃんから、少しだけお話を伺えました。
(自転車で畑仕事に行っておられました)

母屋を建てたとき(4,50年前)の土壁は
おばあちゃんが親戚と一緒に作ったとのこと。

”(庭先を指さして)あのへんの土を四畳半ほど、
肥のきいている上の方はよけて、その下の土を掘って、
牛のえさを切るのに使う「押し切り」で切ったわらと
混ぜて、一日中、足で踏んで作った。
できた壁土は、荷のうて、上まで担ぎあげて、
竹をあっちとこっちと縄で結んだ上に、投げて作った。”


今日持ち帰っていただいた靴箱は、
おばあちゃんの嫁入り道具だった
という話も聞けました。


・・・実は、今までは、見学の方の対応が中心になって、
自分自身がモノと向き合う時間があまりなかったのですが、

今日は、参加者の方々がお帰りになったあと、
じっくりとお蔵の片付けをしながら、
一つひとつのものと対話しました。

掃き掃除をしてみると、農具置き場の床はコンクリート。
お蔵の床は、土間のまま。
昔ながらのたたきで仕上げてあるんだろうな。
道具の置き場所、置き方に、使い手の工夫と心を感じます。

二階の片隅に、消し炭の入った大袋を二つ発見。
昔は、燃料の確保って重要だったのです。
消し炭だけでなく、松ぼっくりが大量に入った袋とか、
杉の枝の束とか、出てくることがよくあります。

今回の消し炭は、
わが家の火鉢の焚きつけに使わせていただきます。
(丁度なくなりかけてて、旦那さまが困ってて、有難や!)

こうして、一つひとつ手に取り、掃除しながら対話すると、
お蔵やモノとのまぐわいで、恍惚感にひたるひと時。
(←すんません、変人で)

やっぱり、一つ残らず、すべてのものに光を当ててやりたい。
(たとえ処分されることになったとしても)

2月13日、14日に、モノをすべて運び出す作業をしたいと
思っていますが、

明日午前中の業者さんとの打ち合わせが山場です。

今月末に更地になる前に、
できる限りのモノが再生できる解体工事ができるよう、
うまく調整できるといいなあ。
(伝統構法ができる大工棟梁が同席くださいます。深謝!)

心の中で、エールを送って頂けるとうれしいです~!
また、報告します。


・・・・・

今朝、facebookを開けたら、二年前の今日のこの投稿が出てきました。

毎日毎日、お蔵へ通い、
タオルで頭をおおい合羽を着て(汚れ防止と防寒)、
ほうきちりとり雑巾片手に、蔵の中をがさごそ片づけつつ、
来られた方と対話しながら、出てきた物を活かす相談。

翌日の解体業者さんとの打ち合わせを前に、
いろんな妄想が湧き起こってたのを思い出します。

二年前のこの後の投稿も探して読んでみました。
日々、リアルな想いを正直につづっていて、
でも、あまりに赤裸々で、衝撃的で、
当時、このブログには掲載できませんでした。

でも、facebookには公開してたんですね。
私、「本気」だったんだと、改めて気づきました。

#私の思う「本気」って、これ↓
「本気」とは(茂木健一郎さんの言葉)
(このブログのカテゴリー「琴線に触れた言葉(覚)」、2010年9月の投稿)

二年前のことですが、そのときのリアルな本気を
風化させたくない、みなさんに知ってほしいと思い、
「二年前の今日、草津市のお蔵作業日記」として、
こちらのブログに残すことにします。

この時の想いを、(頭でなく心で)感じてみてください。
  

Posted by なかてぃヨーコ at 11:09Comments(0)リアル作業日記