2019年05月25日

学芸員を辞めてもうすぐ丸5年。葛川暮らし9年目。

琵琶湖博物館の学芸員を辞めて、今月末で丸5年。

収蔵庫の1万点あまりの民具を整理し、
滋賀県の衣食住の技を
「近江はたおり探検隊」や「近江昔くらし倶楽部」の仲間たちと
掘り起こしていた過去を、

自分も周りの人も思い起こすこともない、いまの日常。

だけど、facebookのご縁ある方々の投稿で、

モグラがあけた田んぼの畔の穴のふさぎ方を「田んぼがこなし足りない」と
古老がみごとに教えてくれた、
(「イネに足音を聞かせろ」という地域もある)、とか、

古老から教えてもらって冬に作った「みそ玉」を梅雨前に醤油などに仕込む方法の紹介、とか、

地元に残るつぎ当てだらけの野良着を大切に遺そうとしている活動
「もみじ蔵 BOKKO Mission IN びわ湖の森」、
https://www.facebook.com/groups/959036577635319/)とか

5/14~25、佐渡島で千石船が展示される佐渡国小木民俗博物館で、
85歳の桶職人から30石の大きな木桶を若い桶職人さんが習いながら作る
「佐渡島30石桶伝承プロジェクト」が進行中
https://www.facebook.com/events/384859542116442/)とか、

そんな話にふれると、心底から深い喜びが湧き上がってくる。

世代を超えて受け継がれ続けた日本古来の暮らしぶり。
その地で与えられる資源を、無駄なく使い巡らせる、眼差しと知恵・工夫。

それは、これからの新しい時代を切り拓くために、大いなる助けになる、
と、いまも確信する。

その一方で、

先人の叡智が軽んじられ、年々失われる現実に、
身を切られる想いがすることもあるけど、

いま目の前にある、有難いチャンスをたいせつに、
日々の暮らしの中で実践していくことを大事にしよう。

と、しずかに決意。

今月からご近所の古民家に越してこられた家族に集落を案内したり、
河原で焚き火してお芋焼いたり、
犬の散歩のついでにイタドリやヨモギを摘んで食べたり、
家の近くのお茶を摘んで烏龍茶を作ったり、
ご近所の古民家で、
茅葺きに被せた金属瓦の塗り直しをしている職人さんの仕事に見惚れたり...。

今年度は、守山・下之郷遺跡での「弥生人養成講座・弥生織り」に
毎月第二土曜(来月から)通って、苧麻(カラムシ)からの糸・布づくりに取り組みます。

葛川で、手仕事の会ができたらいいなあ。

× × ×

家族で、ここ葛川の古民家に移り住んで9年目。

長男、次男は、地元中学校を卒業し、山から離れ、それぞれの学生生活。
長女は中学校に入学し、2歳の末娘とともに、その日その日を暮らしています。

地元小学校の隣の旧保育園舎で3年間やっていた児童クラブが、
今年度はお休みすることになり(必要な子がいなくなったため)、

今年度は、旧保育園舎で、
「ピヨピヨ会」とか「みんなんち」とか、自由な居合わせの会をやっています。

日程等は、私のfacebookページでお知らせすることがあります。
https://www.facebook.com/nakaty

葛川、手仕事、子どもの学びなどに興味のある方、
ゆるりとお会いできたら。


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