温故知新・元かあちゃん学芸員からのメッセージ

2014年5月31日の夜、職員に送った退職のあいさつ文です。
自分の覚えとして、みなさんへのご参考になればと、投稿しておきます。

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琵琶湖博物館の全ての職員のみなさま

今月半ばより体調不良で仕事を休ませていただいておりましたが、
昨日発表された通り、本日付にて、退職することになりました。

突然のことで、みなさまを驚かせてしまい、申し訳ありません。

三年前より湖西の山間集落の古民家で田舎ぐらしを始め、
博物館はリニューアルを抱え、仕事も忙しくなり、
子どもたち三人が学校に行けなくなったものの、
周りの方々の多大なるご理解とご協力のおかげで、
どうにか仕事を続けてきましたが、限界に達したようです。

そこで、迷惑をかけないようきれいに辞めたい・・・という思いを諦め、
すべてをみなさまに信頼して委ねる決意をしました。

ふりかえってみると、博物館では、
目に見える成果ばかりを追い求め、自分のできの悪さに不満を抱え、
やってもやってもきりがない、
どうせ・・・と勝手に自己卑下していました。

しかし、今回、突然の休職も辞職願も温かく受け入れて頂け、
本気を素直に出せば、それに応えてくれる素晴らしい職場だったのだと
退職を決めて、初めて気づきました。

博物館の中のさまざまな業務を担う職員みんなが、
本気を素直に出して、響き合えば、
きっと、リニューアルを終えた新しい琵琶湖博物館は、
職員や利用者、そして利用しない人々にとっても幸せを運ぶ存在に
なると、確信します。

そんな職場で、開館以来、学芸員として１８年にわたり、
みなさまをはじめたくさんの方々といっしょに仕事できたことに
深く深く感謝いたします。ありがとうございました。

明日からは小野容子として（中藤は旧姓で仕事上使用していました）、
田舎暮らしする普通のおばさんになり、
一利用者として、琵琶湖博物館を応援し続けたいと思っています。

ほんとうに、ありがとうございました。

２０１４年５月３１日　　　　　中藤改め　小野容子　nakaty@gmail.com

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まずは職員同士が響き合い、
さらに、周りの方々、みなさんと響きあえば、
きっと素晴らしい博物館になるはず！　その様子が目に見えるようです。