2021年01月24日

「たぬきの糸車」授業(2021・花背)

今年もひょんなことから、
新天地・花背で「たぬきの糸車」の授業をさせて頂けることに。

琵琶湖博物館の工房で「近江はたおり探検隊」の道具をお借りして、

当日、綿打ち弓をたすき掛けにし、
右手に糸車、左手に綿繰り機と綿・かせ糸・反物入りの袋と、
いつものフル装備で教室へ。

1,2年生6人の子どもたちと先生2人が迎えてくれる。

私は「おかみさん」役、子どもたちは「たぬき」役。

糸車を回して、綿棒から糸を紡ぎながら、
「今年はたろうの着物を作ってやりたいから、
ああ、どれだけ糸をつむがにゃならんだろう。」とか、

「 春に種をまいて、夏に花が咲いて、綿の実がはじけて、
一つひとつ取って、種をとって、糸に紡いで、機にかけて織って、
反物にして、切って縫うて…。
着物にするまでには、手間がかかるのう。」とか、

独り言の多すぎる、おかみさん(笑)

しずかに糸紡ぎの様子を見終えた、たぬきたちに、
綿の実を一つずつ渡して、感じてもらう。

「なんか入ってる」
「たね?」
「とってみていいよ」

1分、2分、3分…。なかなかきれいにとれない。

そこへ、綿繰り機、登場。
綿を繰って一瞬で種がとれ、弓で打って、ほぐしていく。

「うわあ~」とあちこちから声があがる。

子どもたちの意欲・興味に共鳴しながら、展開していく。
45分、あっという間に終わる。

勤める森のほいくしょに戻って、若き同僚に、
子どもたちにも見せてやりたいなあ、と相談すると、
見たいかどうか、子どもたちに聞いてくれた。

年長さん全員が「見てみたい!」と意欲的な返事。

そこで、再び、フル装備で子どもたちの前へ。

つかみは、出欠シール帳の今月のページ「つるのおんがえし」
ロールケーキのような反物のシール。

「これのほんものは、これやで」と実物を出して、
端っこの糸の組み合ってる部分を見てもらう。

「糸やな」
「糸って、どうやってできてるんやろ?」
「これからできてるんやけどな」
綿の実を一人一人に手渡す。

さわって感じる子どもたちの前で、
綿を繰り、弓で打ち、綿棒を作り、糸車で糸を紡ぐ。

「うわあ~」「なんで~」「すごい~」と声があがる。

そんな様子を横目で見ながら、種を手で取り続け、
全部きれいに取り切った子が2人も。
10分以上かかったんじゃないかな。

その子が、綿打ちもしたい、と切望するので、
特別に、みんなが見る中、支度して手ほどき。

仲間が打つ姿を見て、「わたしも」「ぼくも」と火が付いた。

次の子に支度して「どうぞ」
でも、まったく動けない。

「おともだちに教えてたとき、見てたでしょ。
自分もやるつもりで本気で見てほしい。私は教えない。技はぬすむもの!」

暮らしの手業は「教えてもらってないからできません」では済まされない。
人生の大先輩たちは、そうやって身につけてきたのだ。

× × ×

私は、こんな、ご先祖さまから伝えられたモノ・コトを、
子どもたちと交歓するひと時が、たまらなく嬉しい人なのだ。

学芸員辞めてからも、オファーがあればどこへでも。
→1年生「たぬきの糸車」(2015,2016年)
https://lbmmukashi.shiga-saku.net/c53985.html
(去年、一昨年は、葛川で「たぬきの糸車」)

博物館学芸員、現役の頃は、こんな授業まで。
→3年生「昔の道具の声を聞いてみよう!」(2011年)
https://lbmmukashi.shiga-saku.net/e745779.html

こんな過去の実践に改めて触れてみて、
私は、ずーと、ぶれずにやってきたんだなあ、と思う。

「新米保育士」であってもなお、こうした機会を与えて頂け、
忘れかけてた自分の大切な部分を取り戻した出来事に深謝!


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